雨谷の庵

[0415] 妻の人にJUNKMETAL (2004/02/24)


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結局、あまりやってくれないんですが。

嫌がる妻の人の口を無理やりに塞いで、強引にインストールしてみた次第である。
何の話かというと、勿論JUNKMETALの話である。誤解無きよう願いたい。誤解する人などいない。
JUNKMETALというのはネットゲームの一種であり、その世界設定については先日、ラブコメ企画に
便乗する形で散々好き勝手書いたのでここでは割愛することにする。
ちなみに私自身、あの企画のために書いた文章を読み直してみて、これのどこがラブコメじゃいと
頭を抱える他無かったことはいちいちここで告白するまでも無いことではある。
あれは駄作だな。書くんじゃなかった。
まあ、いいや。<開き直り。

それはともかく、妻の人にもJUNKMETALを行ってもらおうと、インストールしたのである。
私たち夫婦はそもそも出会いからしてネットがらみ、趣味はともどもネットという大変に惨い
有様であるから、家庭内の日常風景はそれぞれがそれぞれのパソコンの画面を凝視し、
ネットゲームをしているかウェブの巡回をしているかの二択であったりするのである。
パソコンに向かっている間は夫婦の会話らしきものも無く、時折カチャカチャとキーボードが
鳴ると、相方の画面上にチャットメッセージが表示されるという具合である。
しかしそれも、互いが同じゲームをやっていればまだマシなのだ。
同じゲームであれば互いにチャットを飛ばしあうことも出来るしゲームの中で一緒に行動もする。
しかし、これが別々のゲームをやっているとそれすら無いのである。
物理上、非常に近い距離で隣り合っているにも関わらず、二人は別の世界を生きているのである。
近くても遠い、それはとても悲しい光景だと私は思うのである。

なので、私はやむを得ず妻の人のパソコンにJUNKMETALをインストールすることにしたのだ。
決して、嫌がらせや亭主関白な目論見でもってそのような行為に及んだのでないことは、
ここまでの経緯をご理解頂いた読者諸賢には既に自明であろう。
要するに、私は妻の人と同じゲームで遊びたかっただけなのである。
ご承知の方もおられるだろうとは思うが、今、妻の人が主にハマっているのはSealOnlineという
ネットゲームである。
これはラグナロクの未完成版といった感じのマターリとしたゲームなのであるが、妻の人は
昨年末からこちら、そればかり一日中やっているような生活を送っていると思って頂ければ良い。
私の方はというと、今ひとつSealOnlineの雰囲気に馴染めずに別のゲームを遊び歩いていた。
そもそもSealOnlineでは他のプレイヤーを攻撃することが出来ないため、私の場合どうしても
心理的なストレスが溜まるのである。
ウザいプレイヤーを自身の手で排除できないということが、私には耐えられないようである。
ということで私が年末からこちら、主に遊んでいるのはJUNKMETALである。
他人を攻撃するのになんらペナルティが無く、しかも開発者自らがそれを推奨しているという、
素晴らしい環境を提供してくれているゲームなのだ。
難点は数え切れないほどあるが、しかしそれでもストレスが溜まるよりはマシなので、
私としては非常にありがたいゲームなのである。

そんな事情から、私たち二人は別々のゲームで別々の時間を過ごすことが、ここ二ヶ月程、
当たり前のようになっているのであった。
私としては、これは非常に寂しい。
もちろん私がストレスを我慢して、SealOnlineに興じれば良いというご意見もあるだろうとは
思うのであるが、しかしながら実際問題として、妻の人が主婦という生活スタイルを最大限
活用した廃人プレイを行っているのに対し、私は仕事帰りの僅かな時間をゲームに割り当てて
いるだけであるから、二人のゲームの中でのレベル差というものが問題として浮上して
きたりもするのである。
SealOnlineはレベルが全てという特徴を持ったゲームであるから、これはどうしようもない。
ちなみに私のSealOnlineでのキャラクターは30レベルそこそこであるのに対し、妻の人の
それは60レベルをゆうに超え、しかもそれとは別のキャラクターを3人も育てているという
有様である。私などが足元に及ぶとか及ばないとか議論する気すら起きない。

そういったことも考慮すると、JUNKMETALには好都合なことが多いのである。
何しろJUNKMETALはレベルによる有利不利の格差が非常に小さい。
主な要素がガンシューティング系であるのでアクションゲーム的な面が強く、キャラクターの
強さよりはプレイヤーの腕と経験がものを言うからである。
もちろん、武装に強い弱いのランクがあり、それはゲーム内のお金の余裕に比例してくる要素で
あることは確かであるが、しかしそれも一週間もすれば十分トッププレイヤーに追いつく程度の
格差でしかないのでさほど問題でもない。
こういったことから、もしも妻の人がJUNKMETALで廃人プレイを実施したとしても、私が物凄い
勢いで置いてけぼりにされるということは起こらないと予想できるのである。
まあ、その分ゲーム内でやることが少なくて飽きるのも早いという懸念があるのだが。
それは、今後のJUNKMETALの開発の進行に期待したい。

ともかくそういうことで、私はとうとう妻の人にJUNKMETALを行わせることに成功したのである。
妻の人の不慣れな操作でもごもごと動くJUNKが、私の目の前を歩いている。
嗚呼、こうして二人で一緒にゲームを遊ぶのは久しぶりだ。それだけでも楽しい。

 妻「ところで、鉄砲を撃つにはどうすれば良いにょ?」
 私「マウスをクリックすれば、撃ってくれます」
 妻「向こうのロボット、撃って良い?」
 私「だめですだめです。あれは他の人です。意味も無く撃ったら逆襲されますよ」
 妻「にょー。つまんないにょー」

意外にもかなり好戦的な妻の人なのであった。
私たちはもごもごと移動しつつ、倒すべきグール(モンスターのこと)を探した。
妻の人はロボットが思った通りには動かないだの、ヘンな名前のJUNKがいっぱいだの、色々と
ぶつくさと言いつつも、私には楽しそうに遊んでいるように見えた。
空を飛ぶグールにマシンガンを撃ちながら「当たらないにょー」と文句を垂れる妻の人。
岩につまづいて「進まないにょー」と愚痴をこぼす妻の人。
嗚呼、なんというほのぼのした時間であろうか。
初心者であるところの妻の人に、私がマシンガンを撃ち込めば、恐らくあたふたと
慌てふためくに違いない。
初心者だから、ろくに弾を避けることも出来ないだろう。
もしかすると撃ち返してくるかもしれないが、狙いが不確かだから命中はしないだろう。
まずはあのよたよたと歩く脚を破壊して動きを封じ、次にじわりじわりといたぶるように
右腕、それから左腕を破壊して無力化、そのあとは周囲をぐるぐると旋回しつつ、あらかじめ
マクロに登録しておいた「hahaha」という笑い声を浴びせながら威嚇射撃を繰り返すのは
さぞかし胸のすくような光景に違いない。
為す術もなく、徐々に装甲を破壊された妻の人のJUNKは、いつしか悲鳴とともに爆音に
沈むのである……って、妻の人を沈めてどうするよ。

結論:初心者を見ていると、そのケツに鉛弾をお見舞いしたくなるのはJUNK乗りの習性。

雨谷の庵は今日も雨。
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管理者:徳田雨窓