雨谷の庵

[0413] 見た目は物凄く義理 (2004/02/18)


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もちろん義理でした。

妻の人が私のことをどう思っているのかは実は良く分からなくて、例えば私が会社でモテて
いるのかモテていないのかについての意見を聞いてみると「モテていて欲しいけども多分モテて
ないだろう」などということを言ってきたりもする。
そんな妻の人にとって結婚してから初めてのバレンタインデーというものはちょっとばかり
特別な関心を持って迎えたものであるらしい。
もちろん妻の人自身、結婚するまでは普通にOL様をやっていたわけで、昨年の時点においては
バレンタインデーのためのチョコを会社で配っていたりしたわけである。
今年はその配ったりという手間が要らないということで、至極呑気に二月の日々をのらりくらり
過ごしていたわけであるが、その悠長さが祟ったのか、バレンタインデーの週は風邪を引いて
寝込んだりと油断大敵なことになっていたりもする。
結局、唯一バレンタインデーに渡すはずだった私へのチョコも手配できず、少しばかり悔しい
思いをしたとかそういう次第だったようである。
ちなみにチョコの方は遅ればせながら昨日貰ったのでみんな羨ましがるように。さあ。

それはともかく話を戻そう。
妻の人が言うには、私が貰って来るであろう会社での義理チョコに興味があったようである。
恐らくはモテていないであろう私が本命チョコを貰うなどということは有り得ないわけだが、
それでも普通にサラリーマンをやっていれば普通にそれなりの義理を手に帰宅するのでは
ないかとそういうことであったらしい。
私にはそんなことに興味を持つ妻の人の心境に首を傾げざるを得なかったりもするのだが、
まあ、昨年まで義理を配り歩いていた元OL様にとってみれば少しは気になるものなのかも
知れないとは思わないではない。
ところが、ここで巷の噂というものがクローズアップされてしまうのであるが、なんと今年の
バレンタインデーは土曜日である。
土曜日というのは世間一般的に言えばどうなのかはまだ分からないことなのかも知れないが、
ちなみに私の場合をここで公にするなら、私の会社の方はお休みの曜日の一つである。
要するに私という存在は、土曜日に出勤しないサラリーマンであるわけだ。

ここで、世間的な動向というものが二通りの傾向に分化するのではなかろうか。
つまりそれは、前日に繰り上げて義理を配るという手法と、もう今年は義理は配ってやらねぇと
いう割り切りとの二種類の思考回路である。
ちなみに妻の人的には、繰り上げて配るほどのものでもないということで、もしも今現在でも
OL様を続けていたならば、恐らく今年の義理はチョコというものには結実せずに終わったで
あろうとのことであった。
もしも私が女子の人であったなら同じような裁定を下すであろうから、我々夫婦というものは
実に似たもの夫婦であるのだなぁと思わないではない。
と思ったら、妻の人から「徳田っちはそもそもバレンタインに義理を配ったりしないと思う」と
いう、至極当然なる考察を受けてしまったりもしたのであるが、私はそんなけちけちした女子の
人にはならんであろうということを強く主張してその場は誤魔化しておくことにした。
いや、実際は恐らく義理チョコなんて配らないとは思うけど。本命すら怪しいし。ケチだから。

そんな下らない考察をしている場合では勿論無いのだが、そんなこんなで今年もやってまいり
ましたバレンタインデー、の、その前日、なのであったが、残念ながら私も二月のこの毎日を
油断大敵に過ごしていた為であろうか、風邪で寝込んでしまい会社を休んだのであった。
よって、その日に果たして会社という場においてチョコなるものが義理の念の代理人として
空中を飛び交ったのか否かということを検証することもできずに今年のイベントは終わって
しまったとかそういう次第である。
妻の人が密かに期待していたらしい、私への本命チョコも恐らく、その存在をこの世に送り
出すことなく闇へと葬られたのであろう。いや、最初から無いんだとは思うけども。

結局のところ、バレンタインデー自体は今年の春一番が関東に吹き荒れ、私たち夫婦は体調が
今ひとつだったこともあって外を出歩くこともなくもげもげと家の中でごろごろしていたとか
そういう訳である。
妻の人の、膨らみ続けるお腹の大きさを間近でつくづくと眺めたり、その乳の大きさを測って
みたりなど、実に平和な一日であった。

--- 妻乳履歴 ---
2003/11 Under:62 Top:82 Cup:E
2003/12 Under:66 Top:82 Cup:D
2004/01 Under:65 Top:83 Cup:D
2004/02 Under:66 Top:83 Cup:D

妻の乳がでかくなる日はまだまだ先のようである。

さて、そんなこんなでようやく風邪も治り体調も元に戻ったであろう月曜日、私は何事も
無かったかのように出勤したわけである。
そしたらどうであろう。
私の仕事机の上に、バレンタインデーでのそれのような包みが無造作に置かれているではないか。
明らかに義理であると分かるそれであるが、しかし直接手渡されているわけではないのでそれが
本当に私へのものであるのかどうかも実際には判断がつかない状況である。
周囲の人の机の上を見回しても、同様の包みが置かれているわけではなさそうである。
それはもちろんバレンタインデー、の、その前日は既に過去の遺物となってしまっているわけで、
そこで義理にまつわる何らかの行為が行われていたとしても、その痕跡が残っていようはずは
ないわけである。
これ、本当に貰っても良いのであろうか。
周囲の人に尋ねてみようかとも思ったのであるが、わざわざ義理チョコかどうかを確認すると
いうのもおかしな話である。義理チョコなど、黙って持ち帰るのがあるべき姿であろう。
それに、それに、だ。
もしもこのチョコが本命チョコだった場合を想定してみると、周囲の人にこのチョコの由来を
無造作に確認するのは非常に問題のある行動となるだろう。
なにしろ私は既婚の身である。本命チョコを妻の人以外の人から貰うのは非常に不味い。
その場合、私はこのチョコを速やかに隠匿し、妻の人にも知られる事の無いよう独力で処分を
行う必要がある。
さらに、もしその本命っぷりが何らかの書状のようなものでしたためられており、それがこの
包みのあるべき箇所に挿入されているとしたら、それに対して適切なる処置を検討しなければ
ならないということもある。
ならば早速まずは内容物を確認して……いやいや、待て待て。
本命チョコならば今すぐこの場で内容を確認すべきだが、これがもしも単なる義理チョコで
あったならば、その内容をいちいちこの場で改めるなどということをするのはどう考えても
不自然な動作である。
まるで、義理で貰ったチョコを本命と勘違いした痛いヤツではないか。
ならばこのチョコはとりあえず自然な形で机のどこかに置いておき、帰り際にでも内容を
確認すれば……いやしかし、もしもこれが本命であったら長い間人の目に晒しておくのは都合が
悪いわけで、さっさと処置を行わねば……いやしかし、義理チョコならそれを慌てて隠すのは
むしろ不自然で、そんなことをすれば勘違い野郎の謗りが……そもそもこの包み、どう見ても
義理チョコ以外の何物でもないからわざわざ内容など確認しなくても……いやいや、よくよく
考えるとこれは義理チョコを装った本命チョコで、見た目は物凄く義理っぷりをアピールして
いるが実は中身が物凄く本命だったりして……嗚呼、堂々巡り。

雨谷の庵は今日も雨。
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管理者:徳田雨窓