雨谷の庵

[0400] クリスマスイブの色々 (2003/12/25)


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新婚夫婦のクリスマスイブ。

8:25、起床。
今日は2003/12/24(水)、クリスマスイブだが平日であるので出勤せねばならない。
傍らを見れば、妻の人が静かな寝息を立てている。
と、よくよく観察すればなにやら口の周囲がもきもきと動いている様が分かる。
寝言を言っているようだ。
そっと耳を近づけて内容確認を試みる。
「徳田さん、こんなところで踊らないでぇ〜。裸踊りはだめなの〜。ぽいうさんが一緒でも
 恥ずかしいからだめ〜。あ、あ、下条さんが服を脱ぎ始めてるにょ〜」
……朝っぱらから濃い夢を見てやがりますな、おい。

8:30
惰眠に沈む妻の人は放っておいて、朝食を採る。
どんぶりにワンフィンガー程度の水を張り、そこに出来合いの切り餅を2つ並べる。
電子レンジで温めること1分、ほんわかと柔らかくなった餅をそのまま食す。
その後は歯を磨き顔を洗い、スーツに着替える。
スーツに着替えていると妻の人がもそもそと布団の中で動く気配がする。
「いってらっさいなのら」
寝言かどうか微妙な言葉を呟いているので、ほっぺに行って来ますのちゅーをしておく。

9:00、出発。
冬休みに入ったのか、通学の子供たちの姿が無い。
かわりに、電車の中で家族連れを多く見かけた。
コンビニなどでは、アルバイトの若者達がクリスマスケーキ特売の声を張り上げている。

10:00、出勤。
いつものように仕事をするでもなくネット巡回を……と思ったら、担当しているお客様から
「システムが止まっとるぞゴルァ」という連絡が入る。
状況を確認し、原因切り分けのためにシステムのログファイルをメールで送ってもらう。
しかしダメ社員の私に原因が分かろうはずもなく、隣に座っている同僚の人に「これって
なんすかね?」と聞いてみる。5分と経たないうちに原因判明。持つべきものは優秀な同僚だ。

13:00
同僚の人に復旧の仕方を教わって、お客様先へ出向く。
ただし、簡単に直ると思われては私のダメ社員ぶりがバレバレになるので、もったいをつけて
「難しい問題なんですが、出来る限り努力してみます。最悪の場合はハードウェアの交換も
視野に入れておかないと。その場合、データの復旧に時間が掛かる可能性も……」とかなんとか
でたらめを吹聴しておくことも忘れない。
ちなみに障害自体は、優秀なる同僚の指示どうりに作業を実施するとあっさり復旧。
お客様に物凄く感謝される。もちろん私が。

15:00
障害復旧でお昼を食べ損なったので、お客様先から戻る途中でコンビニに寄ってパンを買う。
ついでなので週刊マガジンと少年サンデーを立ち読み。
会社に戻ると、パンをかじりながらネットを巡回。ダメ社員に仕事は無いのだ。
ぼんやりと過ごしていると、妻の人からメールが入る。
今晩の食事の買い物に出かけるようだ。ケーキとチキンを買ってくるとのこと。

19:00、退勤。
いつも定時にニコニコ退社。周囲の同僚はまだ忙しげに働きまくっているが気にしない。
課長が私の背中に憎々しげな視線を向けているような気もしないでは無いが、人格者の彼に
限ってそんなことは有り得ないと勝手に納得。
帰り道、数々のカップルが幸せそうに寄り添っている。夜のイルミネーションもお盛んだ。
途中、妻の人に頼まれていた少年サンデーを買う。
私は立ち読み派なのだが、妻の人は買い読み派なのだ。

20:00、帰宅。
帰ってみれば、妻の人がコタツでなにやらもきゃもきゃとマフラーを編んでいる。
私の分はかなり前に編み上がっているので、別の誰かのものだろう。
妻の人のパソコンは、SealOnlineのダウンロード中。でもなかなか落ちてこないようだ。
それはもう中断して、剣さんに教えてもらったダウンロードソフトを用いて再度ダウンロードを
試みることにする。結構順調に落ち始めたのでしばらく放置。

20:30
二人で夕食を採る。今夜は鳥の腿肉と、その他お惣菜が買ってあったので、それをおかずに。
食後、しばらくテレビを見ながら休憩。妻の人はお腹が張るらしく、コタツでごろごろとする。
妻の人はテレビのチャンネルを次々と変えるので、何を見たのかあまり覚えていないが、
年末進行のスペシャル番組ばかりだったような気がする。

22:00
SealOnlineのダウンロードが終わったので、私のパソコンと妻の人のパソコンにインストール。
DirectX9.0も必要だったので、そちらも一緒にインストール。問題なく動く。
コタツで編み物を再開した妻の人を尻目に、私はプレイ開始。
最初操作法に慣れるのに時間が掛かったが、なんとなく遊ぶ。
それにしてもこのゲーム、ログイン人数多いな。いや、私が過疎ゲーばかりやってるだけか。

22:30
妻の人のお腹が落ち着いてきたとのことなので、ケーキを食べる。
小さなマグカップに入ったムースのようなケーキだった。
チョコ味とチーズ味とどちらか選べと言われたので、チーズ味を選ぶ。

23:00
SealOnlineをプレイしながら、交代でお風呂へ。
ちなみに「我が家のお風呂は狭い」との理由で、私たち二人が一緒にお風呂に入ることは無い。
いや、もしかすると妻の人が単純に私と入ることを拒否しているだけかも知れないが。

24:00
SealOnlineの様子も大体分かったので本格的にプレイするのは明日以降ということで、就寝準備。
ちなみにSealOnline、妻の人は僧侶、私は剣士を目指して1鯖で遊んでいる。
寝室に入ると妻の人は文庫本を読み始める。最近、寝付きが悪いので眠気を誘うためらしい。
私の方はというと、横になるとすぐに眠気が襲ってくるので、それに身を任せるようにして
ぼんやりとくだらないことに思いを巡らせる。

人生を始めてから三十一年以上が過ぎているわけだが、愛する異性と二人きりのクリスマスイブと
いうのは、実は今日が始めてだったわけである。
別段、何かしらの幻想を抱いていたわけではないが、実際にそういう夜を過ごしてみると、
独身の頃との違いというのはさして大きいものでは無さそうだと思ったりもする。
結局、クリスマスイブの色々な幻想みたいなものは商業的に煽られているだけにすぎず、それに
踊らされるかどうかは個人個人の自由ということなのだろう。
当たり前と言えば当たり前の話で、改めてここに書くまでも無い。
読んで頂いている諸賢にはお目汚し非常に申し訳ない限りである。

とここまで考えて気が付いたのだが、前回も書いた通り、妻の人は妊婦である。
ということはお腹の中には二人の他にもう一人の生命体が居るわけであって、今日のこの日と
いうのは私たち二人だけと言うよりはむしろ私たち三人ということになるわけであって、
つまり「若い男女の二人きりのクリスマスイブ」という状況とは厳密に言うならば異なると
言わざるを得ない訳で、ならばそこから何らかの一般的な感慨を導くのは妥当ではないわけで、
だとすればもしかすると世の中には物凄く楽しい「若い男女の二人きりのクリスマスイブ」を
エンジョイしている人類も生存している可能性があるわけであって、ていうかよくよく考えると
私が「若い男女の二人きりのクリスマスイブ」というものを過ごすことはこの先有り得ない
わけで、だって来年のクリスマスイブには愛すべき赤ちゃんが居るはずであって、いやでも
まだ流産とか有り得るからそうとも言い切れない……って、そんな縁起でもないことはやめて
くださいもねがいします……赤ちゃんが大きくなって一人立ちして家を出る頃には当然
私たちは「若い男女」という定義からは外れて来るわけで、つまりそれらの帰結として私は
生涯に渡って「若い男女の二人きりのクリスマスイブ」というものを経験せずに人生を
終える可能性が非常に高いわけで、嗚呼…。

いや、今幸せだから別にどうでも良い話ではあります。メリークリスマス。

24:01
ぐうぐう。

雨谷の庵は今日も雨。
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管理者:徳田雨窓