雨谷の庵

[0379] ドイツ紀行はおしまい (2003/10/17)


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新婚間抜けドイツ紀行その10。

ノイシュヴァンシュタイン城を観光した後はハイデルベルク近郊の町に宿泊、翌日は
ハイデルベルクの観光とライン川クルーズを楽しみ、私たちは帰国の途に着いた。
ということで、今回でドイツ紀行はおしまいである。
なんだか長々と書いてしまったが、読み返してみるとまだまだ書き足りないような気もして
くるから不思議というべきだろうか。
行く前はそれほどドイツに愛着というものが無かったが、いまではなんとなく身近な国に感じて
いるということもあり、結果的には良い旅行を楽しめたのだろうなぁと思ったりもする。
とりあえず今回は、そんな書き漏らしたネタを小出しにして終わりとしたい。

○ドイツの料理
ドイツの料理は、こう書くと語弊があるかも知れないが、あまり美味しいものではなかった。
全体的に塩辛い味付けで、スパイスやダシをあまり使わないシンプルな料理が多いせいだろうか、
料理を食べているうちに飽きがくることが多かった。
また、一つの料理の品数が少なく、その割には量が多いというのもそうした傾向を強めて
いるのかも知れない。
例えばソーセージとポテトの料理を頼むと、本当にソーセージが一本と、ポテトだけが皿に
載って出されるのである。
日本なら何本かの種類の異なるソーセージを食べやすいように小分けにしてみたり、ポテトに
青野菜やニンジンを添えて色味を工夫したりするところだろうが、ドイツのそれにはそうした
気配りのようなものは一切感じられなかった。
ここら辺が、ドイツが合理的と言われてしまう一因なのかもしれない。
今回のツアーで一緒になった添乗員さんも「料理を楽しみたいのならドイツよりはイタリアが
お勧め」と話していたし、ドイツにはグルメ趣向の料理を期待しないのが無難なのだろう。
なお、料理の中でもスープ類は塩気もほどほどで種類も多く、個人的には好きだった。

○ドイツのお菓子
ドイツで私たちが口にしたお菓子には2種類あって、観光地とかで売られている土産用のお菓子と
そこらのスーパーで売っていそうな駄菓子の二つである。
これらに何故か共通しているのは、とにかく甘いということだろうか。
スーパーで売ってそうな駄菓子には日本でも見かける類のものもあるわけだが、日本の味付けに
比べると、どうもより甘めなことになっているようであった。
また、ドイツの街中ではあちらこちらでアイスクリーム(Eis)屋を見かけるのだが、どうやら
ドイツの人々はアイスクリームを四六時中食べ歩いているのであるらしい。
このアイスクリームもやはり甘みが強く、味の輪郭がはっきりしているような気がした。
とにかく、ドイツの菓子は甘いのである。

○ドイツのお酒
ドイツといえばビールというイメージが私にはあったが、実際にはワインの方が味、種類ともに
飲み比べ甲斐のありそうな印象をもった。
ただまあこれは、私たちの参加したツアーが主にバイエルン地方だったからかも知れない。
バイエルンには広大なブドウ畑があったわけで、そこで取れるブドウから造られるワインは特に
フランケンワインと呼ばれていたりもするわけで、要するにワインの特産地だったからである。
他に、詳細は良く分からないがアイスワインとか貴腐ワインとか呼ばれる、製造過程が特殊な
ワインというのも見かけたことも、私にドイツワインを印象付けた理由だろう。
アイスワイン、貴腐ワイン、ライン川クルーズの船上で試飲させてもらったのだが、とにかく
甘い甘い甘いワインで香りも芳醇、思わず3本ほど買い求めてしまった程である。高かったが。
一方のビールであるが、前にも書いたが日本のそれに比べると深く苦味の効いたくどくどしい
喉越しのものばかりであった。
聞けばビールにも色々種類があるようで、中には甘い香りのするビールもあるそうなのだが、
今回はそういうのにお目にかかることはなかった。
まあ、私たちの英語が不味いせいで、レストランのメニューをろくに検討できなかったと
いうのが悪いわけである。

ちなみに今回の旅行ではお目にかかれなかったが、ドイツのお漬物といえばあの酸っぱい
ザウワークラウトやピクルスだから、これも加えると結局、ドイツという国では
「料理は塩辛く、お菓子は甘く、ビールは苦く、漬物は酸っぱい」ということになる。
まあ、所詮余談なのでスルーしよう。

○ドイツの交通
ドイツではご存知の方も多いと思うが、高速道路(アウトバーン)が非常に発達している。
高速道路と聞くと、日本の首都圏の方々は「渋滞していて暑苦しい」といったようなイメージを
抱くかも知れないが、ドイツのそれは道路の周辺に植林が施されており、森の中の道路といった
形になっていた。
私が覚えている範囲でも、アウトバーンでは渋滞に遭わなかった(街中は結構混雑している)し
日本の高速道路の嫌なイメージはドイツでは無縁のもののようだった。
ちなみにドイツの車は右側通行なので日本とは逆である。慣れるまでは少し怖かった。
あと面白いなと思ったのは、街中で見かけたバスが2両編成だったことだろうか。
普通のバスの車両を2つ、蛇腹のようなもので接続したバスが運行されているようだった。
また、旧市街では通行車両が許可制になっているところが多く、その代わりに馬車や路面電車が
走っている風景を目にすることができる。
ドイツはベンツやフォルクスワーゲンのお膝元なので、道々に良く見かける車は大体そうした
メーカーのものだった。
乗用車ではアウディとフォルクスワーゲンが、トラックだとベンツが多かったような気がする。
日本車だとスズキやトヨタ、スバルを比較的多く見かけただろうか。アメ車は見かけなかった。

○ドイツの信号機
ドイツでも、日本と同じで赤黄青の信号が使われていた。
ただ、歩行者用の信号機は日本とちょっと違っていて、青信号の点滅状態というものが無く、
青から何の前触れも無く赤に変わるというタイプであった。
のんびり渡っているといきなり赤に変わるので焦ったことが何度かあった。
また、歩行者用の信号が青になっている時間が日本のそれに比べて非常に短いのも特徴だろうか。
青に変わってからすぐに歩き始めないと、横断し切る前に赤になってしまうのでせわしない。
青になる瞬間を見逃すと、次に青になるまで道路を渡らない方が無難なくらいであった。
あと、車が右側通行なので、道路を渡る時には「右→左→右」ではなく「左→右→左」という
順番で視認しなければ危ないというのも、心に留めておくべき事項かも知れない。
車社会だけに、ドイツの歩行者は緊張感をもって歩かなければならないのだろう。

○ドイツにやってくる日本人
これは私たちのツアーに参加していた人々だけのことかもしれないが、お酒好きの人が
多かったような気がする。
いや、もしかすると日本人というのは皆、お酒好きなのかも知れないが。
「徳田さんはビール、たくさん飲まれましたか?」と聞かれて「いえ、弱いですから、あまり」
と猫かぶりで答えたところ「まあ可愛そうに。美味しいわよ?」と数人の人々(特に中年女性)
から、いかにドイツのビールが美味しいかということを、とくとくと説明されてしまった。
いや、私も浴びるほど飲みたいというのはやまやまではあるのだが、酔っ払うと妻の人に
邪険にされるので。「おちゃけくちゃいからちかよるなっ!」とか。

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さて、そんなこんなで楽しんできたわけである。
今は、旅行で撮ってきた写真を眺めながら二人の甘い思い出を楽しむ日々である。
と、写真をアルバムにすべく整理していた妻の人が、突然妙な声を上げた。

 妻「みゅ。うみゅみゅみゅ?」
 私「どうかしましたか?」
 妻「あのね、あのね、写真のことなんだけどね…」

どうやら私たちのツーショットが一枚も無かったらしい。
そう言われれば確かに、ツーショットを誰かに撮ってもらった覚えが無い。
私たちは本当に、一緒に旅行に行ったのだろうか?嗚呼。

雨谷の庵は今日も雨。
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管理者:徳田雨窓