雨谷の庵

[0370] てくてくとガソリンスタンド (2003/09/24)


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新婚間抜けドイツ紀行その2。

その頃、日本では冷夏が終わり、猛烈な残暑に見舞われていたと記憶している。
ところがドイツでは逆に、今年の夏は猛烈な暑さであったようで、私たちがフランクフルトの
空港に降り立ったその頃にはちょうど、秋の涼しさが訪れかけていたのであるらしい。
実際、私たちの旅行中に気温が30度を越えたのは1日間だけで、あとはだいたい25度より
若干暖かめという感じだったし、更に朝晩は20度近くまで気温が下がり、むしろ肌寒いと
感じるようなことになっていたりもした。
日本の場合、9月というのはまだまだ湿度も高く、ちょっと気温が上がると汗ばみを感じる事が
多いわけであるが、ドイツの気候はそれとはかなり趣が異なり、むしろ乾燥し過ぎていて、
汗をかくということが無かったように思う。
私の場合、とにかく乾燥した空気に喉をやられてしまっていたのか頻繁に水分が欲しくなったし
咳の具合もちょっとひどかったかも知れない。
寝ている間にすっかりと体中の水分が蒸発してしまうのか、夜中に喉が渇いて目が覚めるという
ことを何度も経験することになった。
なので旅行中の私たちには、寝る前に飲料水を買い込むことが日課となった。

ご存知の方も多いだろうが、ドイツも含めた欧州諸国の水道水は日本のそれよりも石灰分を
多く含んでいる。
現地ガイドさんの話では、水道水を直接沸かして紅茶を淹れるとその湯面に石灰の膜が、結構な
厚みでもって浮かんできてしまうのだという。
ドイツの人々はそうした紅茶を通常は飲んでいるとのことだった。
ということで美味しい水をドイツで飲もうと思ったら、ミネラルウォーターを買ってこなければ
ならない。
ところが困ったことに、ドイツでは法律上、スーパーマーケットなどは午後6時半には
閉店しなければならないということになっているようなのだ。
ドイツの9月はまだサマータイムが実施されていることもあって、午後6時半といえばまだまだ
日も明るいといった感じなのだが、それでもスーパーマーケットは早々と店じまいをしてしまう。
通常、パックツアーとかで観光をすると午後6時ごろまではめいっぱい観光地を回っているわけ
なので、観光を終えた後にゆっくりと水を買いに行くということがほとんどできない。
観光している最中に店を見つけて買い込むか、もしくはコンビニのような場所へ夜中に買出しに
出かけるか、それともホテルで売っている割高の水を買うかという選択を迫られることになる。
ちなみにドイツでは日本のようなコンビニエンスストアーというものを見かけ無かった。
多分、上記したような規制の関係で、そうした営業形態が難しいからだろう。
その代わりに、ガソリンスタンドの中にある小さな店が、コンビニのような役割を果たして
いるらしく、深夜に水を買いたい場合はそこに足を向けることになる。
車社会のドイツではガソリンスタンド自体はどの街でも見かけることができる。
ただ、ちょっと不便に思うのはそうしたガソリンスタンドが大抵、街はずれの場所にあるという
点だろうか。
旅行中、私たちは深夜に何度も、てくてくとガソリンスタンドを目指すことになるのだった。

ガソリンスタンド内の店に限らないが、ドイツでよく見かけるミネラルウォーターは、日本でも
おなじみのVolvicで、それは大抵の店で1ユーロで売られていた。
EvianもVolvicと同じくらいあちこちで売られていたが、こっちはちょっと高めで1.5ユーロ
くらいの値段だっただろうか。
ところでドイツといえばビールが安いはず、と私などは思っていたのだが、実際に一般的に
売られているビールは2.5ユーロくらいで、ミネラルウォーターよりは若干高かった。
ちなみにワインは3ユーロから3.5ユーロくらいだっただろうか。
ガソリンスタンドではミネラルウォーターの他にも、ジュース類を買うことができる。
一般的なオレンジジュースやグレープフルーツジュースなどはもちろん、コカコーラやペプシ、
ファンタなどの清涼飲料も日本と同じように売っていた。
ちょっと目を引いたのはQooを売っていたことだろうか。
Qooといえば、いかにも日本向けっぽいあの青色のヘンなマスコットが印象的だが、ドイツでも
そのマスコットの絵が堂々とラベルに印刷されていた。
あのセンスは、ドイツでも受け入れられているのだろうか。
微妙に謎に思って眺めていたら、妻の人が面白がってQooを一本買っていた。

ところでガソリンスタンドの店では飲み物以外にも色々なものが売られている。
妻の人が物珍しげに駄菓子売り場を眺めている間、私は雑誌売り場を見て回っていた。
雑誌を見て回るといってもドイツ語が読める訳ではないので、その表紙を眺めるだけだが。
エロ雑誌やニュース系の週刊誌などがほとんどを占める中で、私の目に付いたのはアニメの
専門雑誌だった。
その名も「Hero's」。
ドイツのアニメの情報が載っていることを期待して手にとって見たのだが、残念ながら記事の
ほとんどは日本アニメの紹介ばかりであった。
どうやらドイツでも日本のアニメは放送されているらしく、ドラゴンボールや遊戯王、
ワンピースやベイブレードといった定番どころの解説記事らしきものが紙面を埋めていた。
1週間後とのキャラクター別人気投票というのも実施されているらしく、そこで1位になって
いたのは遊戯王の主人公だった。
ドラゴンボールに至ってはアニメの絵を切り貼りして作られた専門コミック誌が売られていたり
もして、やはり人気の根強さを感じさせていた。
ちなみにこの雑誌がお子様向けのものなのかどうかという点だが、実はちょっと微妙な気も
しないではなかった。
裏表紙裏に、別の雑誌の広告が掲載されていたのであるが、その表紙には「KAWAII」という
タイトルと一緒に「小麦ちゃんマジカルて」の小麦ちゃんの水着イラストが載っていたからだ。
煽り文句も「おたくのための専門雑誌」としか読めないような内容で、どうもドイツの大きな
お友達向けとしか思えなかったことをここに記しておこう。

そんな事で大丈夫かドイツ人。ゲルマン魂はいったいどこへ?

とりあえずそのアニメ雑誌を手に取り、あとは定番だがお土産用にドイツ金髪エロ雑誌も
確保して、飲料水と一緒にレジに持っていった。
見れば、妻の人はドイツの駄菓子を両手一杯に抱えてレジに並んでいる。

 私「それをどうするつもりですか?」
 妻「お土産にするにょだ」

駄菓子がお土産かよっ、とからかったら「もっきゃー!」と逆ギレされたのでほっといた。
ていうかまあ、私もレジのすぐ横に置いてあった「Nippon」という駄菓子をお土産用に
10本ほど買い占めたので妻のことをどうこう言えはしないのであるが。

ちなみにアニメ雑誌とNipponはもう、知人に配ってしまいました。
あとはドイツ金髪エロ雑誌だけ残ってますが、誰か欲しい人いますでしょうか?
一冊限定、先着順。

雨谷の庵は今日も雨。
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管理者:徳田雨窓