雨谷の庵

[0194] ガキんちょにマシュマロマン (2001/10/09)


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思い出はいつもセピア色。

最近脱オ○ニー宣言をした某雑文書きの方の文章を読む度に、私は自らの学生時代を
思い起こしたりしている。
私もご多分に漏れずかなりいい加減な学生だったのであるが、そんな中でも一番
駄目そうな時期は、研究室で酒盛りをしていた頃だろうか。
当時はちょうど、片田舎の母校でもインターネットへの接続が始まった頃で、
新物好き私は勉学そっちのけでメールやWeb閲覧に励んでいたものだった。
って、それは今でも同じか。進歩の無い奴で申し訳無い。
さて。
その頃の知人の一人に、兎野某(仮名)という男が居た。
この兎野某は平凡を旨とする私とは違い、かなり滅茶苦茶な人生を送る奴だった。
ある日突然行方をくらましたかと思うと3ヶ月後にふらっと学校に現れたりとか。
今まで何をしていたのかと問うと「バーテンをやっていた」とか言い始める始末である。
他にも飲み屋で知り合った年上の女性といきなり同棲をはじめたりとか。
話半分なのかネタだったのか今となっては知る術も無いが。
その兎野某と、私は何気に仲が良かったような気もしないではない。
兎野某は大のアニメ好きで、当時一世を風靡していたセーラームーンやエヴァンゲリオンと
いったアニメのキャラクターに相当入れ込んでいたのだが、そこら辺の話題に私が
多少詳しかったためだったのかも知れない。
彼のお気に入りはセーラーマーズ、綾波レイ、ルリルリといったところだっただろうか。
他にもサクラ大戦の誰かが好きとか言っていたような気もしないではないが、残念ながら
私の記憶は定かでは無い。

先日、その兎野某が拙宅を訪ねて上京してきた。
ここ5年ほど行方をくらましていた彼とは全くの音信不通だったので、彼からその旨を
伝えるメールが舞込んだ時、私は正直言って驚いた。
どうやって私のメールアドレスを探し出したのかを問うたところ、Webの検索で見つけた
との答えが替えってきた。
そうか。Dr.Madって、その頃からずっと使ってるもんな。
いつでもウチに遊びに来てくれと書いた私の返事に、じゃあそのうちお邪魔すると彼が
応えてから3ヶ月、本当に彼はやってきた。
朋遠方より来る、とかそういうことだ。

兎野「よう。久しぶり」
徳田「久しぶり・・・って、お前。何で子連れなんだよ?!」

そう。彼は子供を連れてやって来たのだった。
小学生中学年と思しき少年が二人。どう考えても計算が合わない。
そのことを問い詰めると、兎野某は平然と「俺の子供じゃないよ。当たり前だろ」と答えた。
聞けば、彼が日頃何かとお世話になっている人の子供だそうだ。
多忙なその人の代わりに、兎野某がディズニーランドに連れて行ってやるのだとか。
つまり彼は、近所のガキんちょを連れて旧友の家に遊びに来たとかそういうことになる。
ちなみに久しぶりに見る彼はかなりの体重増加現象を顕在化させていた。
なにしろ、連れのガキんちょにマシュマロマンとか呼ばれている始末だ。
そんなことでいいのか兎野某。
ともかく、そんな彼の相変わらずの無茶苦茶ぶりに、私は苦笑で出迎える他
なかったのだった。

翌日、兎野某がガキどもをディズニーランドに送り届けた後、私は彼のたっての希望で
三鷹を目指した。
何でも、最近オープンしたというジブリ美術館に行きたいのだという。
昔と違い、今はジブリ作品が大のお気に入りとかそういうことだろうか。
よく見ると、彼の携帯電話のストラップにはトトロの人形がぶら下がっている。
変わったな。兎野某。
いや、私が変わっていないだけなのかも知れないが。重ね重ね進歩の無い奴で申し訳無い。
で。
電車に揺られること約30分、JR三鷹駅から徒歩10分。
私達はジブリ美術館とかいうものの前に立っていた。
おお。なにやら入り口には巨大なトトロが。
しかも建物の屋根の上にはラピュタのロボットのようなものも。
ちょっとだけ私も興味津々だったのであるが残念ながら中に入ることは出来なかった。
聞けばこのジブリ美術館、入場は完全予約制なのだそうだ。
しかも、既に半月先まで予約は埋まっているという。
なんだよそれ。ふざけてんのか。
私もかなりむかついていたが、兎野某のむかつき具合はその上を行っていたに違い無い。
しかし私達が今更むかついたところでどうなる訳でもなく、ジブリ美術館の外見を何枚か
写真に収めて、私達はその場を立ち去るしかなかった。

そのまま、中央線を東に進んで秋葉原に直行。
ジブリ美術館で潰す予定だった時間が大幅に余ったので、私は兎野某に秋葉原を案内する
ことにしたのだ。
とはいうものの、実際には私の巡回路を回るだけだが。
駅前のK-Booksから道路を渡ってぷらっとホームへ。
さらにあきばお〜を経由してメッセサンオー、そこから虎の穴、アニメイトと巡る。
何気に同人関係ばかりを回っているように見えるかも知れないが、そこのところは
気のせいなので気にしてはいけない。
昔と違って、セーラームーンやエヴァンゲリオンの同人誌は数が少なくなっているので、
兎野某にとっては退屈だったかも知れない。
それでもルリルリとかの同人誌を見つけてはニヤニヤしていたりするところが相変わらず
不気味でホッとしたが。
ああ、そういえば。
ジブリ作品のパロディCG集を見つけた兎野某は、速攻でそれを購入していたようだ。
余程ジブリ美術館での一幕が悔しかったのだろう。
それにしても、傘持って空飛んでるトトロの鼻がチ○コなCGはどうかと思うぞ兎野某。
そんなことでいいのか兎野某。
他に同人ソフトで何かお勧めはないのかと兎野某が尋ねるので、
取りあえず月姫を薦めておいた。
兎野某は最近のギャルゲーには疎いので、ネタの分からないものを薦めても
仕方ないだろうということで、定評のあるオリジナルをという私の心遣いである。

秋葉原をほぼ回り終えた頃、彼の携帯電話が鳴った。
聞けば、例のガキんちょが迎えに来いと言っているらしい。
ということで、そこで私と兎野某は別れることにした。
ガキを迎えに行ったその足で、そのまま帰るのだという。
なんとも綱渡り的なスケジュール、兎野某の行動力は相変わらずのようだった。

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[兎野某東京紀行]
・徳田の下宿(一泊)
・ディズニーランド(入り口だけ)
・ジブリ美術館(の周辺)
・秋葉原(オタク巡り)

[戦利品]
・ジブリのパロディCG集(トトロがチ○コ)
・月姫

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そんなことでいいのか兎野某。
まあ、いいのか。

雨谷の庵は今日も雨。
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管理者:徳田雨窓