雨谷の庵

[0154] キーボードを両手で (2001/05/15)


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でも肩が凝るのです。

電話といえばもしかすると最近の人々は携帯電話のことをイメージしてしまうほどに、
現代社会というものは堕落し切ってしまっているのかも知れないが、私にはよく分からない。
ってゆ〜か、それは堕落とかとは関係無いのでは?
それはともかく。
このご時世で日本という能天気な国に住んでいる場合、未だに携帯電話を持ち合わせていない
などという妙な輩はほとんど居ないのではないかと思ったりもするのであるが、
実際のところはどうなのであろうか。
とまあそういうことで少し調べてみると、現在の携帯電話(を含む移動体通信機器)の
日本での普及率はだいたい50%ちょっとといったところであるようだ。
最も普及しているのは20歳代の若者で、こいつらは7割がたが携帯電話に依存した
生活を送っているものであるらしい。
恐怖、携帯星人。電波に毒されてしまえ。

ということで、私はその20歳代(かろうじて)の中の珍しい方の3割に含まれてしまうとか
そういうコトである。
携帯電話が嫌いなわけではもちろん無い。
単に電話が嫌いなだけなのである。
その嫌いな電話を何を好き好んで持ち歩かねばならないのか。
正気の沙汰ではない。
現代人の感覚とかいうものには戸惑いを覚えざるを得ない、今日この頃である。
そもそも私は留守電すら導入していなかったりするのである。
留守電もアレである。
何故わざわざ自分が留守のときの電話の内容まで聞かねばならんのか、非常に理解に
苦しむとかそういうコトである。
何故にここまで電話が嫌いなのかについては自分自身よく分からないのであるが、
まあそれは個人の好みの問題なので気にしてはいけない。

それはともかく。
そんな電話嫌いの私でも、こと仕事でのこととなると電話を使わざるを得ない場面に
遭遇してしまうことがある。
まあこれは平凡極まりない人生を送る事を目指すサラリーマンとしては致し方のない
ところであろう。
平凡の道を極めるためには、電話とかいう不快極まりない物体と対峙する必要も
出てこようというものである。
ちなみに私は仕事柄、パソコンの画面に向かいながら電話を使う事が
多かったりするのである。
納品したシステムについて御客様からお問い合わせを受けるなどといった場面を
想像して頂ければ良いかも知れない。
で。
そういう場面を思い描いた場合、貴方はある一つの光景に覚えが無いであろうか。
そう、アレである。
肩と顎に受話器を挟んで電話をしている人々の風景である。
電話で話しながらパソコンを使おうとする場合、まず始めに直面する問題が、
「左手が使えない」ということだと私は常々思っている次第である。
近頃はGUIとかいうものがマウスで楽々操作とか、そういうものが
流行っているらしいので、そういう場合は右手でマウスを動かしていさえすれば
左手を電話専用に駆使してもさほど問題があるとは思えないという方も居られよう。
しかしである。
世の中はそんなGUIだけで事が足りてしまうようなものばかりで
埋め尽くされているわけではもちろん無いのである。
キーボードを両手で駆使しなければ到底御問い合わせに応えることも出来ない
ような世界が、この世には存在しているのである。
ってゆ〜か、そういうシステムの方が一般的なのですよ覚えておきたまへ。
ってゆ〜か、普通は使ってて面倒臭いしGUI。

まあそんなこんなで、私は電話で話しながらキーボードを両手で叩かなければ
ならないような、そういう状況に置かれる事があるとかまあそんな感じである。
最初は大変に苦労した。
左手で受話器を持ったまま、右手の人差し指だけでぽちぽちとキーを叩いていたので
まあ当然なのであるが、電話の向こうの世界でいらいらと急かす御客様を
得意の(?)話術でなだめながら、のんびりと対応していたものである。
もともと電話が嫌いであるため、肩と顎で受話器を挟むなどということをそもそも
思いつかなかったのかもしれないが、最近まで私はそういう感じにちんたらと
仕事を行なっていた次第である。

しかしそれがどうだ。
昨日になって、何故かいきなり出来るようになったのである。
肩と顎で受話器を挟みながら電話口で会話する。
やってみると、意外と簡単に出来るものである。
しかもかなり便利である。
何しろ両手が空いているのである。
メモを取ろうがキーボードを叩こうが、まさに思うがままである。
システムのマニュアルも、今までは右手でちんたらちんたらめくっていたりしたのだが、
両手が素晴らしき自由を獲得した今では、瞬時にページをめくりまくることが
出来るようになったではないか。
自由、それは素晴らしい事である。
人類のねくすとすてっぷとかやらにじゃんぷあっぷしてしまっのかと錯覚しそうな
勢いである。
肩と顎で受話器を挟むというそのことだけで、これほどまでにニュータイプ的に
能力が強化されてしまうとは思ってもみなかったが、実際私のお問い合わせ対応技能は
一昨日までの3倍(当社比)以上の向上を見せていると言っても過言ではない。
赤いザクは3倍速い。
それはもしかすると受話器を肩と顎で挟んでいるかいないかの違いだったのかもしれない。

いっそのこと、受話器を赤く塗るか。
...って、それって赤電話やんけ。

雨谷の庵は今日も雨。
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管理者:徳田雨窓