雨谷の庵

[0136] リアルに描くな (2001/02/01)


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週刊オタク連載。

 [前回までのあらすじ]

 ぷにぷにをこよなく愛する男、浜中某(仮名)。
 そんな彼のために存在しているのではないかとちょっとばかり疑いたくなる
 催し物であるところのぷにケット。
 そんなある日、鬼畜同人絵描きの徳田はその浜中某がぷにケットに
 参加すべく作成した漫画の内容を見て、驚愕する。
 「え、園児やんけ!」
 徳田の脳裏を幼児ポルノとかいう単語が去来しまくったが、彼は意を決して
 印刷所へと向かうのであった。
 無修正で。

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というわけで、持って行きましたのである。
印刷依頼先は名古屋に本社を構える某出版。
格安なセットメニューが小粋なナイスガイである。
何しろB5/28ページを200部刷っても2万円くらいである。
単価は100円ポッキリとかそういうことなのである。
コンビニで手作業でコピるよりも安かったりするのである。
まさにコンビニコピーなんぞやってられねぇとかそういう事である。

今回、その某出版の秋葉原営業所に持ち込んだとかそういう事である。
ちなみに私はこういう同人誌の印刷を持ち込みで依頼するのは初めてである。
では今まではどうしていたかというと、他人に持って行かせていたのである。
だって面倒臭いし。
しかし今回は浜中某と私の2人しか原稿が集まらなかったとかそういう事である。
みんなぷにぷにはダメなのであろうか。
そんなことで日本の未来は大丈夫なのか?違うって。
それはともかく、そんなこんなで私が行かざるをえなかったとかそういう事である。
まさに初めてのお使い。そんな気分満載である。

受け付けは、お姉さんであった。
第1関門登場である。これが男の人なら良かったのだが。
取りあえず格安のセットでの印刷を希望していること、初めてなので良く分からない
ことなどを説明すると、お姉さんは丁寧に発注書の書き方を解説してくれた。
発注書。第2関門である。なにしろ私は書類が苦手なのである。
ページ数、部数、本のタイトル。ここまでは問題ない。
表紙の色、本の綴じ方。むむむ。ここらあたりはちょっと悩みどころである。
本文の紙の種類、インクの種類。ダメださっぱり分からん。
とかなんとか一人で苦悩していると、先ほどの第1関門...いやいや受け付けの
優しいお姉さんが「分からないところは空白で結構ですよ」と言い添えてくれた。
ふむふむ。ならば空白のままにしておくとしよう。
私がその発注書をお姉さんに渡すと、お姉さんはそれをチェックしながら
私にいくつかの質問を投げかけるのであった。
たちまちのうちに発注書の空欄が埋まって行く。凄いぞお姉さん。

「では、原稿を拝見します」
お姉さんは発注書の記述を一通り確認すると、私にそう言うのであった。
第3関門である。しかも最大の関門である。
しかしビビッている訳にもいかない。
ここで原稿を渡さなければ念願のぷにケットに参加するためのものが
無くなってしまうのだ。
私は何食わぬ顔を装って原稿を渡した。
お姉さんが原稿を1枚1枚チェックし始める...と、その手が止まる。
「児童を対象としたポルノに関する規制が厳しいことはご存知ですか?」
はい。ご存知です。

以下、この時にお姉さんから指摘された事項である。

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・ク○トリスは隠せ。

 やっぱ園児のクリ○リスはマズイっすよ浜中某。
 これには全部修正シールを貼られてしまったである。

・亀頭の形はリアルに描くな。

 取りあえずカリの部分をホワイトで隠して、形が曖昧になればいいらしい。

・大陰唇をリアルに描くな。

 ビラビラの部分にトーンを貼るのと貼らないのとでも、
 判断が違ってくるらしい。
 ちなみに今回のは貼って無かったのでぎりぎりOK。

・一本線はOK、二本線はNG。

 おま○この表現として、それを一本の線で描くのは問題ないが、
 二本の線で表現すると「リアルに描いた」ことになるらしい。

・汁で細部が隠れている方がまだまし。

 汁というのはおま○こ汁やおち○こ汁のことであるが、最近の大きな
 お友達向けの漫画には、これらを極端にほとばしらせまくっているものが
 あったりする。
 そうすると必然的に陰部の詳細が汁まみれとなる訳で、結果的に細部を
 リアルに描く事が出来ない。そっちの方が規制に引っ掛からないらしい。

・修正の基準は絵柄によって異なる。

 クレヨンしんちゃんのおちんちんは問題ないが、北斗の拳のデカマラは
 修正対象であるとのこと。そりゃそうだ。

・ホワイトよりもベタの方が隠しやすい。

 絵柄にも因るとのことであったが、マジックなどで黒く塗りつぶす方が
 修正としては手堅いとの事である。

・修正の判断基準は、コンビニで並んでいる雑誌レベルにして欲しい。

 なんと、コミックスの方が雑誌よりも判断基準は緩いのだそうだ。
 雑誌では修正入りまくりだった漫画が、コミックスではほとんど無修正
 だったりするというのはある意味常識らしい。
 それは未成年の目に触れる機会の多さなどが違うからだろうとのことである。

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以上、指摘箇所には全て修正が入ってしまったである。
受付のお姉さんと差し向かいでチンコだのマンコだの汁だの乳首だの、
事情を知らない人が聞けばなんとも羨ましい限りの会話内容で1時間ほど
すごした訳であるが、かなり疲れ果ててしまったである。
正直言えば、恥ずかしかったということもある。
何しろ受付のお姉さんも含めて、営業所内に男は私一人であった。
他の入稿者は皆女性。どういうことだ日本。

ちなみに、私の原稿には修正なしであった。
汁のお陰である。
汁万歳。

雨谷の庵は今日も雨。
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管理者:徳田雨窓