雨谷の庵

[0106] 御神輿担ぎまくり (2000/09/19)


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人のことは言えない。

何事にも盛り上がりに欠ける県民性でとにかく有名であるらしい岡山という
土地柄で二十数年間育ったからかもしれないが、私はお祭りというものについて
特に好意的な情念を持ち合わせていないように時折実感している次第である。
もちろん例によってお祭りが嫌いという訳では無いのであるが、好きなのかと
問われればいや違うと即答してしまうとかまあそんな感じである。
だいたいアレだ。
元来田舎育ちの私にとって、人間が大勢集まるという現象は珍妙なものであり
滅多に見られるものではなかったりするのである。
そういう訳で、小さい頃、特に小学生の頃はよく人込みで迷子になったり
人波に酔って気分が悪くなったりしたものであった。
就職して大阪勤務になってからも、しばらくは地下鉄の混雑が頭痛の種で
あったりもしたのであるから、どちらかと言えば集団的人間について、
私はそれを苦手とする部類に入るのだろうと思っていたりもする。
それが今や東京は山手線のラッシュ時でも平気で乗りこなすようになってしまっている
のであるから、人間の慣れというものはつくづく凄いというか恐るべしというか、
まあそんなこんなで私も大人になりましたとかそういうことであろう。
何か違うような気もするが、気にしてはいけない。

ところで、話はお祭りについてなのである。
噂で少し小耳に挟んだことが以前にもあったりしたものなのであるが、どうやら
東京の人々という生き物は、お祭り好きなことで結構有名だったりする。
もちろん有名とはいってもあくまで私の頭の中の巷では結構有名という程度でしか
ないのであるが、それはまあこの際気にしないに越したことはない。
君等も気にするな。
ということで、東京の人々という生き物はお祭り好きということに決定。OK?
東京と云えば、ただでさえ日本の首都だったりするのである。
ということもあるのであろう、人間の数は他の地方都市を圧倒してとにかく
多かったりしてしまうのである。
遥か昔、まだ江戸幕府が日の本の国を治めていた頃から世界でも有数の大都市だったと
いう話も聞いたことがあるような気がしないでもない。
だからなのだと私は勝手に思っていたりもするのであるが、彼等東京の人々は
人間が集団的に群群している状態に対して何らかの愛着に似た感情を抱いて
いるのでは無いだろうかと疑わざるを得ない。

例えば、それは8月のお話である。
8月といえば盆踊り、盆踊りと言えばお祭りということは私の頭の中だけでなく
広く一般に知れ渡った常識であると思うのであるが、その盆踊りとかいうものが
私の下宿の近所で行なわれたことがあったのである。
町内の盆踊りである。
要するに地域に根ざした、住民達のささやかな催し物とかそういうコトに違いないと
踏んだ私は、まあ雑文のネタ拾いの意味もこめて、その町内盆踊りと銘打たれた
イベントを覗いてみることにしたのであった。
ところがどうだ。
人がうじゃうじゃたむろしているではないか。
近所に有る公園の広場には、盆踊りを踊る人々とそれを見る人々、更には踊りを
見るでもなくタコ焼き屋台や綿菓子屋台に群がる人々などがとにもかくにも
うじゃうじゃといてしまうのである。
中には何を考えているのかは知らないが、公園の滑り台の上でタバコをふかしている
おっさん連中とかいうケッタイなものも存在した様子である。
町内の盆踊りである。
要するに地域に根ざした、住民達のささやかな催し物とかそういうコトではなかったのか。
それとも、そういうささやかなお祭りであってさえも、獅子として全力を
尽くしてしまうのが東京人たる心意気なのか。
恐るべし東京人。
もしかして、恐怖お祭り好き星人か。

例えば、それは9月のお話である。
9月といえば収穫祭、収穫祭と言えば御神輿ということは私の頭の中だけでなく
広く一般に知れ渡った常識である...かどうかは良く分からないが、ここはひとつ
話の都合上、世間一般のかなり常識的な知識の範疇にあるとしてしまうのである。
文句は却下。OK?
それはともかく、その御神輿とかいうものが、私の下宿の近所で行なわれたことが
あったのである。
実は私の近所だけでなく、かなりの広範囲、言ってしまうと池袋界隈のご町内各々が
総出で思い思いの御神輿を担ぎまくっていたとかそういうことであったらしい。
あったらしいも何も、実際にこの目で見て来たのであるからまあ言うなれば
事実にそういないとかそういう結論に達してしまっても良いのでは有るが、
ここは話の都合上、聞いた話ということにしようではないか。
それもともかく。
要するに地域に根ざした、住民達のささやかな催し物とかそういうコトに違いないと
踏んだ私は、まあ雑文のネタ拾いの意味もこめて、その御神輿担ぎまくりと
思わしきイベントを覗いてみることにしたのであった。
ところがどうだ。
人がうじゃうじゃたむろしているではないか。
近所に有る池袋駅前の通りには、御神輿を担ぎまくる人々とそれを見る人々、
更には御神輿担ぎまくりを見るでもなくHMVや東急ハンズに群がる人々などが
とにもかくにもうじゃうじゃといてしまうのである。
中には何を考えているのかは知らないが、池袋サンシャインで同人誌即売会とかいう
ケッタイなものも存在した様子である。
たかが御神輿担ぎまくりである。
要するに地域に根ざした、住民達のささやかな催し物とかそういうコトではなかったのか。
それとも、そういうささやかなお祭りであってさえも、獅子として全力を
尽くしてしまうのが東京人たる心意気なのか。
恐るべし東京人。
もしかして、恐怖お祭り好き星人か。

しかしよくよく考えてみると、池袋サンシャインでの同人誌配りまくりのイベントも
一種のお祭りと言えなくもない。
恐るべしお祭り。

雨谷の庵は今日も雨。
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管理者:徳田雨窓