雨谷の庵

[0079] 小さなお友達の日 (2000/05/08)


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人は何故行列を作るのか。

5月5日は子供の日である。
何しろ国民の休日だ。ビバ!休日とかいう奴だ。
断固として休まねばなるまい。
というわけで、件の日について私は会社を休んでいたりした訳である。
まあ、大抵の方は休んでいた様子であるので、別段取りたてて騒ぐようなことでもなかろう。

子供子供、子供の日。
子供という呼び方にも色々があったりする。

・児童    :小学校などでは、これが正式な呼び方だと聞いたことがある。
・お子様   :お客様が子供だったらこういう言い方をするものかも知れぬ。
・お子ちゃま :餓鬼どもを小馬鹿にするときにはこういう台詞が重宝する。
・クソ餓鬼  :うっとおしい連中にはこう吐き捨ててやるのも一興か。
・小さなお友達:今日の前振りはこれ。

ということで、ある種の世界では子供のことを「小さなお友達」と呼称したりする。
ある種の世界。
それは、一般の民間人の方々が「オタク」だとか「マニア」だとかといった賎称でもって
後ろ指を指しちゃったりするような世界のことに他ならない。
ところで、小さなお友達に対するものとして大きなお友達というものも当然の成り行きとして
存在したりするわけである。
つまり、こういうことである。
通常、ゲームやアニメやマンガに類するような物品はお子様向けのものとして製作、
販売されているものである。
よって、これらをお子様が愛好する様は別段異様な光景でもなんでも無い訳である。
ところがである。
世の中には色々な方が居られるとかそういう事で、お子様でない方々の中にもゲームや
アニメやマンガに類する物品を愛好する人々が存在しちゃったりするわけである。
つまりにおいて大きなお友達とはそうした所謂「オタク」「マニア」の類を指し、
それと対になるかたちで、ゲームやアニメやマンガに類する物品を愛好するクソ餓鬼どもを
小さなお友達と称したりするとかそういうことだったのである。

さて5月5日、5月5日は子供の日である。
いわば業界用語で言うところの小さなお友達の日とかそういうことだったりする。
ということで、件の国民の休日に、大きなお友達向けの催し物が開かれていたりなんかしても、
別段不思議では無いであろうことは、ご推察頂けることと思うわけである。
是非、ご推察のほどを何卒。
ということで行ってきました「寺女祭」。
この催し物は所謂ところの同人誌即売会とかいう奴である。
大きなお友達が常日頃から描き溜めたHなマンガ...いやいや、ちょっとだけ小さなお友達には
楽し過ぎて見せられない類の書籍を実費で配布したりされたりとか、そういったことをするのを
主目的としたお祭りのようなものである。
こうした催し物には大きく分けて2種類があったりする。
それはジャンルを問わないか、ジャンルを問うかの2種類である。
ジャンルを問わないものの代表格といえば、夏冬に開催されるコミックマーケットとか
いう奴であろう。
3日間で50万人を超える入場者が来ちゃったりするこのある意味世界最強の催し物には、
ゲーム、アニメ、マンガ、創作、スポーツなど様々なジャンルに渡ってしまった、
オタク/マニア連中の暗い情熱の塊がとぐろを巻きまくっていると言っても過言ではない。
スポーツが何故オタク/マニアと関係があるのかと訝しく思う方も居られるかもしれないが、
それは認識が甘いとかそういう奴である。
世の中には名波×中田だの、貴乃花×武蔵丸だの、江藤×前田だのといった、ちょっと
常軌を逸しちゃったりしている内容の楽し過ぎて小さなお友達には見せられない類の書籍を
作ってしまっていたりする方々も居られるのである。

ところで、件の寺女祭は先ほどの分類で言うとジャンル限定イベントということになる。
大まかな分類だとゲーム縛りとかいう奴なのであるが、このイベントに関して言えば
その縛りのきつさは半端ではない。
何しろLeafというパソコンゲーム製作元の作品限定である。
しかもである。
Leaf作品の一つの「To Heart」というゲームには「西音寺女学園」略して「寺女」という
お嬢様学校が登場したりするのであるが、そこに通っているという設定のキャラクターだけを
対象にしていたりするのであるこの催し物は。
だから寺女祭とかいう名前だったりするとかそう言うことなのである。
ちなみにそれに該当するキャラクターは私の知る限りでは2人。
PS版To Heartでの台詞から憶測されるキャラクターを含めてもわずかに3人だけである。
To HeartはドラマCDにもなっているので、もしかするともう少し増えるかもしれない。

ということで行ってきました「寺女祭」。
もちろんこの日の為にひたすら描き溜めておいた楽し過ぎて小さなお友達にはちょっと
見せられない類の書籍を用意しての参加である。所謂サークル参加という奴である。
もちろん、本を用意する手間を省いて一般参加しても良いのであるが、そこはそれ、
長い行列とかに並ぶのがイヤなので、無理やりにでも同人誌を用意したとかそういうこと
だったりするわけである。
ちなみに用意した書籍は一種類、20ページほどのコピー本である。
ちなみにこれはサークルリーダーの柳某が、自分の会社のコピー機でコピーしてきたので、
制作費は事実上原稿代だけである。
まあ、ジャンル限定だし規模も小さいし世の中はGWだし、そんなに数を用意する必要も
無いだろうとかいうことで、とりあえず30冊ほど用意させていただきました。
しかぁし。我々の認識は甘かったとかそういう事であったのである。
ええ、売り切れましたともたったの15分で。
開場と同時に雪崩れ込む大きなお友達。
あれよあれよという間に、用意したものは無くなってしまいましたとさ。
ジャンル限定、しかも対象キャラクターが2人とかそういう極限状態の催し物に集まる
人々というものが、どれほどコアな方々であるかということを、身に染みて実感しちゃったり
した訳なのである。
仕方が無いので、余った時間は急遽コンビニでコピーした増冊分を製本したりした訳である。
とりあえず20冊くらい。配布再開は12:30ということで。
ええ、これも売り切りましたとも5分で。
どこでどういう情報が流れたのか分からなかったりするのであるが、
配布再開時間が近づくにつれ、我々のサークルスペースの前にイヤな感じの行列が。
何故?何故君らは行列を作るのか?
自分で言うのもなんだが、たかが素人の描いたコピー本ではないか。
目くじら立ててまで購入する必要など無いのではなかろうもんか。
そりゃあ、ちょっとばかり小さなお友達には見せられなかったりしちゃったりもするのだが。
でも、これに欲情するとかそういう訳でもないであろう?

いや、もしかして欲情しているのか。
リビドー全開とかそういうことか。
素人っぽいのがそこはそれまたいいんだよとか、そういう訳なのか。
股間がテントとかそういった男として男性として独身として止むに止まれぬ事情があったとか
そういうことだったりしてしまうのか。
恐るべし大きなお友達。
次もまた参加すべしと、我々は固く心に誓ったりしたわけだったりするのであった。

雨谷の庵は今日も雨。
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管理者:徳田雨窓