雨谷の庵

[0064] レシート山がそびえて (2000/03/22)


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主夫っす。

自炊を始めてから1ヶ月が経過した計算になる。
何しろ1ヶ月である。そろそろ精算してみようかと思うではないか。
月締めとかいう、例のアレである。
何を締めるつもりかと聞かれれば食費と答えるが世の情けである。
つまりこの1ヶ月間で己がどれだけ無駄飯を貪っているかを
金額という明確かつ客観的な尺度でもって再認識しようという試みである。
金額というものほど明確なものは無い。何しろ数字なのだ。
金額というものほど客観的なものも無い。冷徹なまでの客観ぶりである。

もちろんのこと、家計簿などという几帳面なものをつけているわけではない。
なにしろ私は生来の無精者である。
生真面目などというものとは無縁の世界で跳梁跋扈していたりするのだ。
面倒くさいことは息をするのも嫌である。
だからいつも人工呼吸は欠かせない。嘘です。
恐怖、人工呼吸星人。居たら嫌だ。

実は家計簿をつけてみようかとも思っていたりしたのだ。
実際近くのデパートの文具屋にまで赴き、家計簿なるものの品定めまで
敢行したのであるから、結構決意は固かったのである。
鋼のような意思。鋼鉄の決意。嘘です。
しかしいざ家計簿を買う段になって、あることが気になったのである。
「この家計簿を買った代金は何処につけておけば良いのか」
うむ。深遠な命題である。
卵を手に入れるには親たる鶏を必要とし、鶏を手に入れるにはその発生源たる
卵を必要とするの慣わしにもとづけば、家計簿を手に入れるには代金を必要とし、
代金を手に入れるにはそれを書き記す家計簿を必要とするのである。
すでに論理は破綻の極みがモロバレであるが、気にしてはいけない。
ということで、私は家計簿が先か代金が先かという命題を抱えたがために、
家計簿の入手を諦めるの断に至ったのである。
「家計簿を買った代金は買った家計簿につければよい」
このような回答を私が会得するのは、このあと3年の後、華厳の滝での
修行に明け暮れたある日の出来事になるのであるが、今はまだそれを
知る者すら居ない。もちろん嘘。

それはともかく。
無精者ゆえであろうか、どうやら私は買い物の際に売人が手渡してくれる
レシートなるものを整理もせずに溜め込んでいたようなのである。
何しろ今、目の前にそのうずたかく積もったレシート山がそびえていたりするのだ。
むう。どうしてくれようか。
ということで、この溜まりに溜まったレシートなるものを整理整頓すれば、
おのずと精算結果が求まるであろうということを思いついたのである。
恐らくその精算結果は私のここ1ヶ月ばかりの食費を如実に反映している
はずであり、今後の自炊生活を続行する上での大いなる指針として私の
行く手を照らし続けてくれるに違いないのである。

では始めよう...(中略)...終了。
結果、今月の食費は10128円と相成った。
う〜む。だいぶ安く上がっているような気もしないではない。
私の知人たる垣ノ木某は1ヶ月の食費を4万円と言っていた。
当社比4倍。
私の会社の元同僚の笠山某は、1ヶ月に15万円、食事で消えると言っていた。
当社比15倍。馬鹿か笠山某。少しは節約しろ。
聞くところによると、某お腹の空いたボーカリストは一食を68円にて
賄っているという。
一日2食とすれば、30日間で4080円の出費である。
当社比1/2倍。お腹が空いているのは伊達ではないようである。
死なない程度に頑張ってください。『破竹の勢い』いつも楽しく読んでます。

このような検討の結果、どうやら私の食費はお腹が空かない程度ではあるものの、
普通の人よりは若干少なめであることが判明した。
さすがは金額による判断である。明確かつ客観的である。
やはり勝因は値段の高い肉類を一切口にしなかったことであろうか。
もしくは特売日ばかりを狙って、腐りかけのキュウリやニンジンを買い込んだことか。
サツマイモ2kgが500円というのもあったな。あれからいまだに毎日イモ尽くしだし。
そういえばレトルトカレーも100円のしか買わなかったな。
むむ...ここ1ヶ月、牛丼を食べていないな。
松屋も吉野屋も今となってはセピア色の思い出か。
まあいいや。私はカレー教団にも牛丼教団にも無関係なのである。たぶん。
信じていないものを粗末にした処で罰はあたるまい...たぶん。
罰なんてあたらないですよね?ね?

雨谷の庵は今日も雨。
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管理者:徳田雨窓