雨谷の庵

[0044] ゾウさんはもっと好き (2000/01/14)


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引越しには引越しセンターである。

哀と悲しみの引越し雑文第3弾である。
哀と悲しみだと、泣いてばかりだというご指摘があることかと思うが、
私ごときの平凡人に愛などという立派なものがあろうはずもないので、
これはこれでオッケーなのである断じて。しくしく。

さて。
引っ越し先も決まったことであるので、次なる関門は引越し手段の
確保である。
もちろん自分で荷造りをし、自分の手足で運ぶという事も可能であるが、
何しろ今回は距離がハンパではないので、それは止めた。
根性なしなどとは言わないでいただきたい。だいたい、どこの世界に
関西から東京都区内に自力で引っ越そうなどと考える輩が居るというのか。

ということで、ここは引越し業者の出番と相成るわけである。
会社の都合で転勤する訳であるので、当然ながら費用は会社持ちである。
聞くところによると、会社請求というものがあるという。
会社請求なるものの詳細については浅学にして知識を持っていないが要するに、
個人の手持ちの金で支払った後に会社に請求書を回すなどという七面倒臭い手間を省き、
なおかつ法人割引などという御大層なものを適用して貰えてしまうという、
なかなかに素晴らしい手段であるらしい。

会社請求でお引越し。
これは給料を貰っているくせに何故か貧乏な私にぴったりな引越しではなかろうか。
まさにビバ!会社請求である。神棚に奉って拝み倒してみたくもなろうというものである。
いや、そんなことはしないが。
で。

「会社請求の場合、見積もりを2社以上の引越し業者から取って下さいね」

私の目の前でにこやかにそう言い放つのは、人事部の引越し担当のお姉様である。
彼女は見積もりを取れと命令しておるようである。
見積もりというとアレである。
引越しするのに、大体どれくらいの費用が必要になるのか、予め予測を立てておく
ということだ。
ちなみに私も仕事の関係上、システム開発にかかる費用の見積もりなどを手がけた
事があるが、いままでそれが当たった試しが無い。
思うに、この世の見積もりには2通りの見積もりかたしか存在しないのであろう。
金額を多く見積もるか、少なく見積もるかのいずれかである。
おまえの見積もりがいい加減に過ぎるのではないかというご指摘もあろうかと
思うのであるが、それは言わない約束なのがこの業界の常識である。
私の勘違いであるかもしれないが、気にしてはいけない。

さて。見積もりとやらを取ろうではないか。
まずに私が電話を掛けたのは、ゾウのマークの引越しセンターである。
キリンさんが好きですでもゾウさんはもっと好きです。
テレビコマーシャルが私好みであったとか、私がロリコンであるなどという
ことが選定の理由である訳はないので、そこのところはご理解いただきたい。

「見積もりですね。では、お荷物についてお伺いします」

なんと。
引越しの見積もりといえば、業者が自宅にやってきて、荷物の検分などを行うもので
あろうと勝手に想像していた私は、いきなりここでショックを受けた。
聞けば、最近は電話口で見積もりを済ませてしまうというではないか。
もちろん、家族で御引越しであるとかいった場合には実際のブツを見てみなければ
分からないことも多いとのことであったが、単身での引越しなどというものの
見積もりは電話口で十分であると言うのである。
結婚もできないダメ人間な単身者の荷物などタカが知れており、その数量重量種別形態など
見るまでもなくお見通しとかそういう事か。ゾウのマークの引越しセンターよ。
恐るべしな話ではある。

次に電話を掛けたのは、ドラえもんのお任せパックの引越しセンターである。
ここに電話をかけた理由は、テレビコマーシャルのドラえもんに魅了されたからでは
もちろんない。
私がオタクだからであるとかいった見当違いな批判は、厳に慎むべしである。
この業者の見積もりは、電話口で済ます類のものではなかった。
明日の土曜日、自宅へ営業マンを派遣するので待機しておいて欲しいとの回答を得た。
むむむ。せっかくの土曜日が台無しであるな。

今の時点で、私の心はゾウのマークの引越しセンターの方に好意的である。
何しろ、ゾウのマークでの見積もりはもう終了しているのだ。
明日もう一度電話して、明後日には引越しを行ってしまうことも、不可能ではない。
それに比べて。
この情報化時代にありながら、わざわざ自宅にまで上がり込んで見積もりを行うなど、
言語道断の所業であるぞ。ドラえもんのお任せパックの引越し業者よ。
大体アレではないか。
結婚もできないダメ人間な単身者の荷物などタカが知れており、その数量重量種別形態など
見るまでもなくお見通しのはずだ。ドラえもんのお任せパックの引越し業者よ。
精進が足りぬわ。はっはっは。って、私が威張る筋ではないような気もしないではないが、
当然ながら気にしてはいけない。

とにもかくにも。
何だか妙にゾウのマークの引越しセンターに入れ込んでしまった私ではある。
キリンさんも好きだが、ゾウさんはもっと好きだ。
ところでオジサンはどうですか嫌いですか。うへへ。
って、何を口走っているか徳田。

雨谷の庵は今日も雨
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管理者:徳田雨窓